初期のMiniのサスペンションシステムには、伝統的なスプリングではなく、他車にはあまり使用されていなかったラバーコーンと呼ばれるサスペンションシステムが使用されていました。
このサスペンションシステムの設計を行ったのはアレックス・モールトンという設計技師でしたが、Miniの幾分粗っぽく跳ねるような乗り心地は、このサスペンションシステムによって生まれていました。
そして、サスペンションシステムと10インチのタイヤによってMiniのゴーカートにも例えられるハンドリングが生まれました。
1964年にはハイエンドモデルのサスペンションシステムは、ハイドロラスティックシステムに変更され、柔らかな安定した乗り心地で「魔法の絨毯」とも比喩されるほどでしたが、重量と生産コストの観点からMkIIIモデル前期を最後に元のラバーコーンサスペンションシステムへと戻されました。
Miniはその特徴的で高いオリジナル性から、映画やミュージシャンなどを通して1960年代の大衆文化の中にその存在を際立たせました。 ビートルズのメンバーやクィーン(イギリス女王エリザベス2世)もMiniのオーナーで、Miniは1969年の映画 The Italian Job(『ミニミニ大作戦』)にも登場しています。 この映画『ミニミニ大作戦』は、その後リメイク作品も公開されましたが、そこにももちろんMini(新しいモデルですが)は登場しています。
また、当時のラリー成績としては、のモンテカルロ・ラリーにおいて、1964年、1965年、1967年と総合優勝を果たしています。 3連覇がかかっていた1966年については、優勝同等の成績でしたが、補助灯のレギュレーション違反という規約上のペナルティから失格となりました。